資料名 |
五衣色染分 赤 |
作者 |
歌川国貞(三代 豊国) |
時代 |
日本 江戸 |
解説 |
赤:八重垣姫(『本朝廿四孝』より) 華やかな赤い振袖を着た「八重垣姫」が描かれています。なお『本朝廿四孝』などの時代物の歌舞伎に登場するお姫様を“赤姫”と呼び、赤い着物を着ることが定番となっています。 八重垣姫は上杉謙信のひとり娘、また武田信玄の息子「勝頼」の許婚でもあるという設定です。手に持っているのは武田家の宝の一つ「諏訪法性の御兜」で、物語中の重要なアイテムの一つです。 兜の白い毛部分や着物の裾には空摺りが施されています。空摺りとは版木に絵の具をつけず、刷り圧だけで紙面に模様をつける技法のことです。 五行説において重要な色とされていた「黄」「青」「赤」「白」「黒」の5色に、それぞれ美人が当てはめて描かれています。またこの美人たちは、歌舞伎の登場人物に擬えて描かれており、各色は、その役が決まって着る衣装の色と対応しています。 「青」に描かれているのは、小栗判官ものの物語に登場する照手姫。小栗判官は藤沢の遊行寺とゆかりのある人物で、する照手姫は小栗判官の恋人です。 |
サイズ |
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分類 |
浮世絵 |
資料番号 |