Fujisawa Net Museum

資料詳細

一覧へ戻る
葛飾北斎 無題(江の島風景)
葛飾北斎 無題(江の島風景)

資料名しりょうめい

題名(だいめい)不詳(ふしょう)()(しま)風景(ふうけい)

作者さくしゃ

葛飾北斎(かつしかほくさい) 詳細

時代じだい

日本(にほん) 江戸(えど)

解説かいせつ

半切(はんせつ)(よこ)1(まい) (たて)13.6 (よこ)17.3
制作(せいさく)時期(じき):寛政(かんせい)(1789~1801)(すえ)(ごろ)板元(はんもと)(しるし)なし

本作(ほんさく)では水平線(すいへいせん)がやや(ひく)く、(そら)(ひろ)(えが)かれています。北斎(ほくさい)はこのような洋風(ようふう)表現(ひょうげん)(もち)いた風景画(ふうけいが)複数(ふくすう)(えが)いていており、人物(じんぶつ)(くろ)いシルエットで表現(ひょうげん)されているところなど(どう)版画(はんが)からの影響(えいきょう)色濃(いろこ)くうかがえます。
(なみ)(いただき)部分(ぶぶん)などに繊細(せんさい)空摺(からず)り(凹凸(おうとつ)(かたち)表現(ひょうげん)される()りの技巧(ぎこう))が(ほどこ)され、画面(がめん)(ふち)()りに模様(もよう)()られるなどの工夫(くふう)がみられます。画面(がめん)右手(みぎて)には横文字(よこもじ)(ふう)()れた書体(しょたい)で「ほくさいえかく(北斎(ほくさい)(えが)く)」と()かれています。

(つき)()成丈(なりたけ)狂歌(きょうか)()りで、「みさかなの(あわび)ささえをとる海士(あま)(みず)いらすにて(いわ)ふとそ(さけ)」となっています。北斎(ほくさい)洋風(ようふう)表現(ひょうげん)(かれ)(わか)修業(しゅうぎょう)時代(じだい)春朗(しゅんろう)(めい)(ころ)から顕著(けんちょ)()られ、その傾向(けいこう)生涯(しょうがい)にわたっています。その代表的(だいひょうてき)作品(さくひん)には「日本(にっぽん)境田(さかいだ)中見(なかみ)()()」や「羽田(はねだ)弁天(べんてん)()()」などがありますが、この()(しま)七里ガ浜(しちりがはま)(えが)いた()洋画(ようが)意識(いしき)しています。このことは画面(がめん)右手(みぎて)(うえ)横文字(よこもじ)(ふう)()れた書体(しょたい)でも(わか)りますし、また()のまわりを(がく)のように(ふち)どっていることでもそれがいえます。また正確(せいかく)遠近(えんきん)表現(ひょうげん)大胆(だいたん)なもののとらえ(かた)は、一種独特(いっしゅどくとく)雰囲気(ふんいき)をかもし()しています。そして七里ガ浜(しちりがはま)づたいに()(しま)三々五々(さんさんごご)(むか)人物(じんぶつ)が、すべて(かげ)として(えが)かれているのも(なに)暗示(あんじ)しているようで興味深(きょうみぶか)く、また(なみ)部分(ぶぶん)には空摺(からず)りも使用(しよう)されていて、きめの(こま)かい作品(さくひん)となっています。

サイズさいず

半切(はんせつ)(よこ)1(まい) (たて)13.6 (よこ)17.3

分類ぶんるい

浮世絵(うきよえ)

資料番号しりょうばんごう

10010

Page Top