本作で描かれているのは、『碁太平記白石噺』の登場人物である金江谷五郎です。顔を正面に向け、見得を切る様子が印象的です。手のひらには皺までもが、くっきりと描かれています。
である金江谷五郎は、登場人物である、しのぶの父の仇を討つために助太刀を行う人物です。役者は二代目市川九蔵(後の六代目市川団蔵)で、目のくりっとした個性的な容貌で、淡泊な芸風したが、立役を主に女方や所作事を兼ねる名人でした。
これは『役者見立東海道五十三駅』というシリーズです。
このシリーズは、全部で一四〇点確認されています。
作者は三代豊国、とても人気の高かった絵師です。
背景には宿場の風景が描かれており、手前の人物は、宿場と関わりのある歌舞伎の登場人物です。
また人物は、有名な役者の似顔絵で描かれています 。
金江谷五郎は『碁太平記白石噺』の登場人物です。奥州白石村の宮城野・しのぶ姉妹の敵討ちに助太刀する人物です。役者は二代目市川九蔵 (後の六代目市川団蔵)です。