制作時期:天保11年~13年(1840~1843)頃。
板元:増銀
諸国勝景シリーズには10点あり、1「近江琵琶湖」、2「京師嵐山」、3「芸州厳島」、4「下総刀禰川」、5「駿州三甫浦」、6「勢州二見ヶ浦」、7「相州七里ヶ濱」、8「東都霞ヶ関」、9「播州室之津」、10「武蔵玉川」です。広重はこうした小品を沢山描いているのですが、風景の代表作には各種の東海道シリーズが有名で、その種類は40を越えるといわれます。
中でも最も著名な保永堂版<の「東海道五拾三次」(天保3・4年)俗に「行書東海道」と呼ばれる天保末頃の江崎屋版のシリーズ。また嘉永前期の「隷書東海道」と呼ばれる丸清版などがあります。また他にも「木曾街道六拾九次」、「名所江戸百景」などがあります。