製作時期:安政3年(1856)。
板元:山口藤兵衛
日本橋・・・初松魚
初ガツオが描かれています。江戸っ子は初物が大好きです。なかでも初ガツオは初夏の楽しみのひとつとなっていました。
品川・・・停泊する廻船
港から港へ貨物を運んでいた廻船が描かれています。江戸時代は海運業が大いに発展しました。
川崎・・・大師河原酒戦の図
慶安元年(1648)に行われた川崎大師河原の酒合戦の様子を描いています。酒合戦とは複数の人間でお酒の量を競い合うことです。
広重は風景を中心とした東海道ものを多く描いていますが、この画の様な異なったタイプのシリーズも残しています。
これは一般に張交東海道といわれるもので、1枚の中に3~5宿の風景、名産、物語等が挿入されています。