馬士3人が喧嘩をしている様です。弥次さんと喜多さんだけではなく、馬もどこか冷ややかな目で見ているのが滑稽な場面です。馬士は、荷物を馬に乗せたり、引かせたりして運ぶことを職業とした人たちです。保土ヶ谷宿は、問屋場(幕府公用の旅行者や大名などの荷物を運ぶ人足や馬を取り仕切る場)が多くその数は約40村あり、杉田村(現横浜市磯子区)から成瀬村(現東京都町田市)まで及びました。
製作時期:万延元年(1860)。
板元:當世屋(品川屋久助)
このシリーズは大ヒットした十返舎一九の『東海道中膝栗毛』を摸して作られています。各宿には弥次さん、喜多さんが登場し、芳幾が二人のくりひろげる道中模様をユーモラスに描き、魯文が各宿のテーマとなる文章、狂歌一句と二人の会話をおもしろおかしく記しています。