石造物
杉山検校の墓
杉山検校の墓 |
年代
元禄8年(1695)
所在地
西浦霊園
解説
杉山和一は(1610~94)は慶長 15 年、伊勢国に生まれました。幼くして失明し、鍼術を志して江戸へ出ましたが成功せず、帰郷の途中に江の島の岩屋に籠もって管鍼術を創案したと言われています。貞享 2 年(1685) 5 代将軍綱吉の病を治した功績により江戸の本所一ツ目に邸(現在は江島杉山神社。墨田区千歳 1 丁目)を賜り、元禄 5 年(1692)には関東総検校に任ぜられました。幕府の命令で鍼治講習所を開き、多くの門生を養成しています。江の島弁財天への信仰が篤く、下之宮(辺津宮)社殿を改修し、護摩堂・三重塔などを奉納し、また、藤沢宿から江ノ島への参詣者の道しるべとして道標を「江島道」に建てました。現存する道標の多くは藤沢市の指定文化財になっています。元禄 7 年に没し、本所根岸(現墨田区千歳 3 丁目)の弥勒寺に葬られましたが、翌年の命日に江の島にも墓が造立されました。昭和 38 年(1963)に藤沢市の指定文化財になりました。