Fujisawa Net Museum

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蔦屋吉蔵(つたやきちぞう)(ばん) 安政(あんせい)4(ねん)(1857(ねん)
江戸時代(えどじだい)道中双六(どうちゅうすごろく)数多(かずおお)(つく)られましたが、その(なか)でも(とく)(おお)かったのが東海道(とうかいどう)道中双六(どうちゅうすごろく)でした。この「参宮(さんぐう)上京(じょうきょう)道中(どうちゅう)一覧(いちらん)双六(すごろく)」は、京都(きょうと)()かう途中(とちゅう)伊勢神宮(いせじんぐう)()()形式(けいしき)になっています。右下(みぎした)()()しの日本橋(にほんばし)(みぎ)(じょう)()がりの京都(きょうと)で、真中(まんなか)には富士山(ふじさん)実際(じっさい)地理(ちり)とは(こと)なりますが、ダイナミックな構図(こうず)です。当時(とうじ)一般(いっぱん)(てき)双六(すごろく)(こと)なり、マスを(なら)べたつくりになっておらず、また全体(ぜんたい)鳥瞰図(ちょうかんず)(かたち)(えが)かれていることも特徴(とくちょう)(てき)で、美術(びじゅつ)(てき)にも価値(かち)(たか)作品(さくひん)()われています。藤沢(ふじさわ)近辺(きんぺん)では、参詣(さんけい)()(観光(かんこう)スポット)として、遊行寺(ゆぎょうじ)(ゆぎょうじ)や七面山(しちめんやま)(片瀬(かたせ)現在(げんざい)龍口寺(りゅうこうじ)(ない))、さらには平塚(ひらつか)(さき)(こう)らい()(高麗寺(こまでら))も(しる)されています。

参宮(さんぐう)上京(じょうきょう)道中(どうちゅう)一覧(いちらん)双六(すごろく)

東京(とうきょう)(つじ)岡屋(おかや)亀吉(かめきち)(ばん) 明治(めいじ)3(ねん)(1870(ねん)

明治(めいじ)になると、首都(しゅと)東京(とうきょう)(うつ)ったため、双六(すごろく)東京(とうきょう)()きが「()がり」となりますが、この双六(すごろく)では、まだ東京(とうきょう)日本橋(にほんばし)()()し、西京(さいきょう)(京都(きょうと))を()がりとしています。
日本橋(にほんばし)馬車(ばしゃ)文明開化(ぶんめいかいか)をイメージさせますが、それ以外(いがい)のマスはほとんど江戸時代(えどじだい)情景(じょうけい)()わりありません。(かく)宿(やど)名所(めいしょ)名物(めいぶつ)中心(ちゅうしん)(えが)き、ところどころに(だい)ヒットした十返舎(じっぺんしゃ)一九(いっく)東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)』の情景(じょうけい)挿入(そうにゅう)されています。
藤沢宿(ふじさわしゅく)のマスは()()けてか「富士山(ふじさん)」。ひとつ(まえ)戸塚(とつか)は、焼餅(やきもち)(ざか)()由来(ゆらい)となった「()(もち)」の()です。
また、明治(めいじ)になると、浮世絵(うきよえ)双六(すごろく)色彩(しきさい)江戸(えど)()のものと()わってきます。(とく)にドギツイ赤色(あかいろ)紫色(むらさきいろ)特徴(とくちょう)(てき)ですが、これは幕末(ばくまつ)から輸入(ゆにゅう)されるようになったアニリン(あか)(洋紅(ようこう))や(むらさき)ムラコといわれるもので、明治(めいじ)人々(ひとびと)にとって、これらの(あざ)やかな色彩(しきさい)文明開化(ぶんめいかいか)(いろ)であったのでしょう。

東海道中(とうかいどうちゅう)名処(めいしょ)名物(めいぶつ)滑稽(こっけい)双六(すごろく)

井上茂兵衛(いのうえもへえ)(ばん) 明治(めいじ)初期(しょき)
この双六(すごろく)は、江戸(えど)後期(こうき)渓斎英泉(けいさいえいせん)()佐野屋喜兵衛(さのやきへえ)(ばん)(どう)版図(はんと)があり、明治(めいじ)になってから井上茂兵衛(いのうえもへえ)再版(さいはん)発行(はっこう)したものです。英泉(えいせん)佐野屋喜兵衛(さのやきへえ)のコンビといえば美人画(びじんが)のシリーズなどで有名(ゆうめい)ですが、この双六(すごろく)()(ちゅう)人物(じんぶつ)などが丁寧(ていねい)(えが)かれていて人気(にんき)(たか)かったものだったのでしょう。新鐫(しんせん)とは、新版(しんぱん)のことです。
(かく)マスの()(うえ)に、道中(どうちゅう)()(旅行(りょこう)案内(あんない)(しょ))に(しる)されているような各地(かくち)名所(めいしょ)(とう)記載(きさい)され、藤沢(ふじさわ)では、大山(おおやま)(まい)りの人々(ひとびと)((そろ)いの(かさ)をかぶり、木太刀(きだち)御神酒(おみき)(わく)をかついでいる)の()(うえ)に、「(ひだり)()のしま(どう)」「(みぎ) 大山(おおやま)(いし)(みこと)みち」「ゆぎやう(遊行(ゆぎょう))(てら) おぐりはんくわん(小栗判官(おぐりはんがん))の()せき((あと))」「十人(じゅうにん)のせきひ(石碑(せきひ))あり」、平塚宿(ひらつかしゅく)との()には「ばにう(馬入(ばにゅう))(かわ) (ふな)わたし((わた)し)」と(しる)されています。

東海道(とうかいどう)五十三(ごじゅうさん)(えき)名所(めいしょ)旧跡行程記(きゅうせきこうていき)新鐫道中(しんせんどうちゅう)双六(すごろく)

山口屋藤兵衛(やまぐちやとうべえ)(ばん) 弘化(こうか)年間(ねんかん)(1844-1848(ねん)
四季(しき)行事(ぎょうじ)風物(ふうぶつ)主題(しゅだい)とした双六(すごろく)です。()()しで、1を()れば恵方参(えほうまいり)、2を()れば福引(ふくび)き、3を()れば(はつ)()正月(しょうがつ)(はつ)()()神社(じんじゃ)(もう)で)、4を()れば梅見(うめみ)、5を()れば初午(はつうま)2月(にがつ)最初(さいしょ)(うま)()稲荷社(いなりしゃ)(まつり))、6を()れば隅田川(すみだがわ)行楽(こうらく))にはじまり、節分(せつぶん)(しお)()潮干狩(しおひが)り)、(とし)(とし))の()山王祭(さんのうまつり)吉原(よしわら)などの行事(ぎょうじ)風物(ふうぶつ)()て、初春(しょしゅん)()がりとなっています。行楽(こうらく)()(ひと)つとして「()(しま)」もあり、このマスからは、1で「かつを(初鰹(はつがつお))」、2で「すずみ((りょう)(ふね))」、3で「(やま)(やま)(まい)り(大山(おおやま)(もう)で)」、4で「とうち(温泉(おんせん)(とうじ))」、6で「月見(つきみ)」へとなっています。

四季(しき)のたのしみ双六(すごろく)



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