製作時期:天保14年(1843)~弘化4年(1847)。
板元:小嶋屋重兵衛
この女性の後ろに見える欄干は、かつてこの地にあった浜名橋をイメージしたものと思われます。昔の橋は既に無く、絵師の国貞が文献を参考に想像で描いたものでしょう。
橋の名は「歌枕」としても有名で、図中の女性も、手持ちの「旅日記」に歌でも書き付けようとしているところでしょうか。
このシリーズは、初代広重、三代豊国、国芳の3人の当時代表的人気浮世絵師が分担して描いたものです。
風景は少なく人物を主とし、下3分の2が画面で、それぞれの宿にちなんだ伝説、史跡、著名な出来事等を描き、上3分の1に下の絵の説明がなされています。