山口屋藤兵衛板 弘化年間(1844-1848年)
四季の行事や風物を主題とした双六です。振り出しで、1を振れば恵方参、2を振れば福引き、3を振れば初卯(正月初卯の日の神社詣で)、4を振れば梅見、5を振れば初午(2月の最初の午の日の稲荷社の祭)、6を振れば隅田川(行楽)にはじまり、節分、汐干(潮干狩り)、年(歳)の市、山王祭、吉原などの行事・風物を経て、初春で上がりとなっています。行楽地の一つとして「江の嶋」もあり、このマスからは、1で「かつを(初鰹)」、2で「すずみ(涼舟)」、3で「山(やま)参り(大山詣で)」、4で「とうち(温泉(とうじ))」、6で「月見」へとなっています。