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鎌倉三代記(かまくらさんだいき)』は源頼朝(みなもとのよりとも)()(あと)権力(けんりょく)(あらそ)いを(えが)いた作品(さくひん)です。北条時政(ほうじょうときまさ)敵方(てきかた)である佐々木高綱(ささきたかつな)にそっくりな百姓(ひゃくしょう)藤三郎(とうざぶろう)は、時政(ときまさ)陣屋(じんや)()ばれ、(たか)(つな)ではない証拠(しょうこ)(ひたい)()(いん)()れられます。 藤三郎(とうさぶろう)敵方(てきかた)三浦之助(みうらのすけ)(いえ)(した)(とど)まる時政(ときまさ)(むすめ)時姫(ときひめ)()(かえ)約束(やくそく)をしますが、時姫(ときひめ)(ちち)()覚悟(かくご)()め、藤三郎(とうさぶろう)時姫(ときひめ)謀反(むほん)時政(ときまさ)(つた)えようとする間者(かんじゃ)()()てます。(じつ)藤三郎(とうさぶろう)佐々木高綱(ささきたかつな)だったのです。(いくさ)劣勢(れっせい)にある高綱(たかつな)の、(いち)(ばち)かの戦略(せんりゃく)でした。似顔(にがお)は、観客(かんきゃく)意表(いひょう)をつく演出(えんしゅつ)演技(えんぎ)人気(にんき)役者(やくしゃ)でした。背景(はいけい)には松並木(まつなみき)のある藤川宿(ふじかわしゅく)(えが)かれています。

これは『役者見立(やくしゃみたて)東海道五十三駅(とうかいどうごじゅうさんつぎ)』というシリーズです。
このシリーズは、全部(ぜんぶ)一四〇点(ひゃくよんじゅってん)確認(かくにん)されています。
作者(さくしゃ)三代豊国(さんだいとよくに)、とても人気(にんき)(たか)かった絵師(えし)です。
背景(はいけい)には宿場(しゅくば)風景(ふうけい)(えが)かれており、手前(てまえ)人物(じんぶつ)は、宿場(しゅくば)(かか)わりのある歌舞伎(かぶき)登場人物(とうじょうじんぶつ)です。
また人物(じんぶつ)は、有名(ゆうめい)役者(やくしゃ)似顔絵(にがおえ)(えが)かれています 。 『鎌倉(かまくら)三代記(さんだいき)』は源頼朝(みなもとのよりとも)()んでからの権力(けんりょく)(あらそ)いを(えが)いた作品(さくひん)です。北条(ほうじょう)時政(ときまさ)(てき)である佐々木高綱(ささきたかつな)(かお)()ている百姓(ひゃくしょう)藤三郎(とうさぶろう)は、(たか)(つな)ではない証拠(しょうこ)(ひたい)(きず)()れられます。藤三郎(とうさぶろう)敵方(てきかた)三浦(みうら)之助(のすけ)(いえ)にいる時政(ときまさ)(むすめ)(とき)(ひめ)()(かえ)約束(やくそく)をしますが、(ちち)裏切(うらぎ)決意(けつい)をした(とき)(ひめ)(たす)けます。(とき)(ひめ)三浦(みうら)之助(のすけ)()きになったため、三浦(みうら)之助(のすけ)(いえ)()しかけて結婚(けっこん)(もう)()みます。三浦(みうら)之助(えいのすけ)(てき)(むすめ)信用(しんよう)できないと(ことわ)ります。そのため()(ひめ)(ちち)裏切(うらぎ)ることにします。(じつ)藤三郎(とうさぶろう)佐々木高綱(ささきたかつな)だったのです。似顔(にがお)二代目(にだいめ)尾上(おのえ)多見蔵(たみぞう)で、観客(かんきゃく)意表(いひょう)をつく演出(えんしゅつ)演技(えんぎ)人気(にんき)役者(やくしゃ)でした。背景(はいけい)には松並木(まつなみき)のある藤川(ふじかわ)宿(しゅく)(えが)かれています。

東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)(うち) 藤川駅(ふじかわえき) 佐々木(ささき)藤三郎(とうさぶろう)二代目尾上多見蔵(にだいめおのえたみぞう)

草双紙(くさぞうし)児雷也豪傑譚(じらいやごうけつたん)』に登場(とうじょう)する義賊(ぎぞく)児雷也(じらいや)」です。本図(ほんず)嘉永(かえい)5(ねん)(1852)初演(しょえん)の『児雷也豪傑譚話(じらいやごうけつものがたり)』より(すこ)(まえ)制作(せいさく)されており、役者(やくしゃ)は、(すで)故人(こじん)であった五代目(ごだいめ)瀬川菊之丞(せがわきくのじょう)(えら)ばれています。国貞(くにさだ)(三代豊国(さんだいとよくに))の見立(みた)てた「児雷也(じらいや)」のイメージは、菊之丞(きくのじょう)最適(さいてき)だったのでしょう。
実際(じっさい)宿場名(しゅくばめい)は「興津(おきつ)」ですが、画題(がだい)(おと)(かよ)わせて「沖津(おきつ)」と()かれ、画題枠(がだいわく)には「(なみ)」が(えが)かれています。つまり、「(おき)つ(興津(おきつ))白波(しらなみ)(盗賊(とうぞく))」と二重(にじゅう)のイメージが()けられているのです。

これは『役者見立東海道五十三駅(やくしゃみたてとうかいどうごじゅうさんつぎ)』というシリーズです。
このシリーズは、全部(ぜんぶ)一四〇点(ひゃくよんじゅってん)確認(かくにん)されています。
作者(さくしゃ)三代豊国(さんだいとよくに)、とても人気(にんき)(たか)かった絵師(えし)です。
背景(はいけい)には宿場(しゅくば)風景(ふうけい)(えが)かれており、手前(てまえ)人物(じんぶつ)は、宿場(しゅくば)(かか)わりのある歌舞伎(かぶき)登場人物(とうじょうじんぶつ)です。
また人物(じんぶつ)は、有名(ゆうめい)役者(やくしゃ)似顔絵(にがおえ)(えが)かれています 。

東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)()(うち)沖津(おきつ) 児雷也(じらいや)瀬川菊之丞(せがわきくのじょう)

これは『役者見立東海道五十三駅(やくしゃみたてとうかいどうごじゅうさんつぎ)』というシリーズです。
このシリーズは、全部(ぜんぶ)一四〇点(ひゃくよんじゅってん)確認(かくにん)されています。
作者(さくしゃ)三代豊国(さんだいとよくに)、とても人気(にんき)(たか)かった絵師(えし)です。
背景(はいけい)には宿場(しゅくば)風景(ふうけい)(えが)かれており、手前(てまえ)人物(じんぶつ)は、宿場(しゅくば)(かか)わりのある歌舞伎(かぶき)登場人物(とうじょうじんぶつ)です。
また人物(じんぶつ)は、有名(ゆうめい)役者(やくしゃ)似顔絵(にがおえ)(えが)かれています。 民部(みんぶ)之助(のすけ)由井(ゆい)正雪(しょうせつ)をモデルとした登場(とうじょう)人物(じんぶつ)です。 『碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)』は由井(ゆい)正雪(しょうせつ)慶安(けいあん)4(ねん)(1651)に江戸(えど)幕府(ばくふ)破壊(はかい)(くわだ)てた慶安(けいあん)事件(じけん)享保(きょうほう)8(ねん)(1723)に姉妹(しまい)(ちち)(かたき)であった武士(ぶし)()った(はなし)題材(だいざい)とした演目(えんもく)です。役者(やくしゃ)五代目(ごだいめ)市川(いちかわ)団蔵(だんぞう)です。

東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)(うち) 由井(ゆい) 民部(みんぶ)()(すけ)五代(ごだい)()市川(いちかわ)(だん)(ぞう)

本作(ほんさく)(えが)かれているのは、『碁太平記白石噺(ごたいへいきしろいしばなし)』の登場人物(とうじょうじんぶつ)である金江谷五郎(かなえやごろう)です。(かお)正面(しょうめん)()け、見得(みえ)()様子(ようす)印象的(いんしょうてき)です。()のひらには(しわ)までもが、くっきりと(えが)かれています。
である金江谷五郎(かなえやごろう)は、登場人物(とうじょうじんぶつ)である、しのぶの(ちち)(あだ)()つために助太刀(すけだち)(おこな)人物(じんぶつ)です。役者(やくしゃ)二代目(にだいめ)市川九蔵(いちかわくぞう)((のち)六代目(ろくだいめ)市川団蔵(いちかわだんぞう))で、()のくりっとした個性的(こせいてき)容貌(ようぼう)で、淡泊(たんぱく)芸風(げいふう)したが、立役(たちやく)(おも)女方(おんながた)所作事(しょさごと)()ねる名人(めいじん)でした。

これは『役者見立東海道五十三駅(やくしゃみたてとうかいどうごじゅうさんつぎ)』というシリーズです。
このシリーズは、全部(ぜんぶ)一四〇点(ひゃくよんじゅってん)確認(かくにん)されています。
作者(さくしゃ)三代豊国(さんだいとよくに)、とても人気(にんき)(たか)かった絵師(えし)です。
背景(はいけい)には宿場(しゅくば)風景(ふうけい)(えが)かれており、手前(てまえ)人物(じんぶつ)は、宿場(しゅくば)(かか)わりのある歌舞伎(かぶき)登場人物(とうじょうじんぶつ)です。
また人物(じんぶつ)は、有名(ゆうめい)役者(やくしゃ)似顔絵(にがおえ)(えが)かれています 。 金江(かなえ)谷五郎(やごろう)は『碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)』の登場(とうじょう)人物(じんぶつ)です。奥州(おうしゅう)白石(しろいし)(むら)宮城野(みやぎの)・しのぶ姉妹(しまい)敵討(かたきう)ちに助太刀(すけだち)する人物(じんぶつ)です。役者(やくしゃ)二代目(にだいめ)市川(いちかわ)九蔵(くぞう) ((のち)六代目(ろくだいめ)市川(いちかわ)団蔵(だんぞう))です。

東海道五拾三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)()(うち) 蒲原(かんばら) 金江(かなえ)谷五郎(やごろう)()代目(だいめ)市川九蔵(いちかわくぞう)

この作品(さくひん)には、背景(はいけい)には(はら)から(のぞ)雄大(ゆうだい)富士(ふじ)(えが)かれ、富士(ふじ)右下(みぎした)には愛鷹山(あしたかやま)(ひろ)がります。
手前(てまえ)人物(じんぶつ)は『伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)登場(とうじょう)する呉服屋重兵衛(ごふくやじゅうべえ)です。敵討(かたきう)ちの物語(ものがたり)である『伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)』のうち、現在(げんざい)でも頻繁(ひんぱん)上演(じょうえん)されるのは「沼津の段(ぬまづのだん)」で、沼津(ぬまづ)平作(へいさく)(はら)()のおよねも(おな)場面(ばめん)登場(とうじょう)する(やく)となっています。

これは『役者見立東海道五十三駅(やくしゃみたてとうかいどうごじゅうさんつぎ)』というシリーズです。
このシリーズは、全部(ぜんぶ)一四〇点(ひゃくよんじゅってん)確認(かくにん)されています。
作者(さくしゃ)三代豊国(さんだいとよくに)、とても人気(にんき)(たか)かった絵師(えし)です。
背景(はいけい)には宿場(しゅくば)風景(ふうけい)(えが)かれており、手前(てまえ)人物(じんぶつ)は、宿場(しゅくば)(かか)わりのある歌舞伎(かぶき)登場人物(とうじょうじんぶつ)です。
また人物(じんぶつ)は、有名(ゆうめい)役者(やくしゃ)似顔絵(にがおえ)(えが)かれています 。 呉服(ごふく)()重兵衛(じゅうべえ)は『伊賀(いが)越道(えつどう)(ちゅう)双六(すごろく)』の「沼津(ぬまづ)(だん)」に登場(とうじょう)します。荷物(にもつ)平作(へいさく)とは、親子(おやこ)です。重兵衛(じゅうべえ)偶然(ぐうぜん)沼津(ぬまづ)宿(やど)のはずれで()(わか)れの(ちち)平作(へいさく)(いもうと)(よね)再会(さいかい)します。しかし、お(たが)いに敵同士(かたきどうし)だと()った重兵衛(じゅうべえ)名乗(なの)らずに(かね)(のこ)して()ります。重兵衛(じゅうべえ)(じつ)息子(むすこ)で、さらに(てき)であると()った平作(へいさく)(あと)()い、(いのち)()てて(てき)行方(ゆくえ)()()します。重兵衛(じゅうべえ)物語(ものがたり)敵役(かたきやく)である(また)五郎(ごろう)(おん)があるので、(また)五郎(ごろう)(てき)味方(みかた)する平作(へいさく)居場所(いばしょ)(おし)えることを(ことわ)ります。平作(へいさく)切腹(せっぷく)/自害(じがい)して自分(じぶん)はもう()ぬから自分(じぶん)だけに(おし)えてほしいと(たの)みます。 平作(へいさく)(ほん)シリーズ刊行(かんこう)()にすでに故人(こじん)であった二代目(にだいめ)(あらし)猪三郎(いさぶろう)重兵衛(じゅうべえ)五代目(ごだいめ)沢村(さわむら)長十郎(ちょうじゅうろう)として(えが)かれています。この「沼津(ぬまづ)(だん)」は天保(てんぽう)11(ねん)(1840)5(がつ)中村座(なかむらざ)上演(じょうえん)されました。

東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)(うち) (はら) 呉服屋(ごふくや)(じゅう)兵衛(べえ)()代目(だいめ)沢村(さわむら)長十郎(ちょうじゅうろう)

この作品(さくひん)背景(はいけい)小田原(おだわら)酒匂川(さかわがわ)(よる)風景(ふうけい)(えが)かれ、手前(てまえ)には『箱根霊験躄仇討(はこねれいげんいざりのあだうち)』の主人公(しゅじんこう)飯沼勝五郎(いいぬまかつごろう)(えが)かれています。
飯沼勝五郎(いいぬまかつごろう)(つま)初花(はつはな)(とも)敵討(かたきう)ちの(たび)()ますが、(やまい)(むしば)まれ、(あし)(うご)かなくなってしまいます。
この作品(さくひん)でも、勝五郎(かつごろう)病鉢巻(やまいはちまき)病気(びょうき)(とき)()(むらさき)(ぬの))を()き、竹棒(たけぼう)をついた様子(ようす)(えが)かれています。勝五郎(かつごろう)小田原(おだわら)(つぎ)宿(やど)である箱根(はこね)復活(ふっかつ)します。
これは『役者見立東海道五十三駅(やくしゃみたてとうかいどうごじゅうさんつぎ)』というシリーズです。
このシリーズは、全部(ぜんぶ)一四〇点(ひゃくよんじゅってん)確認(かくにん)されています。
作者(さくしゃ)三代豊国(さんだいとよくに)、とても人気(にんき)(たか)かった絵師(えし)です。
背景(はいけい)には宿場(しゅくば)風景(ふうけい)(えが)かれており、手前(てまえ)人物(じんぶつ)は、宿場(しゅくば)(かか)わりのある歌舞伎(かぶき)登場人物(とうじょうじんぶつ)です。
また人物(じんぶつ)は、有名(ゆうめい)役者(やくしゃ)似顔絵(にがおえ)(えが)かれています 。 背景(はいけい)(よる)酒匂(さかわ)(がわ)(えが)かれています。手前(てまえ)には『箱根(はこね)霊験(れいげん)(いざりの)仇討(あだうち)』の主人公(しゅじんこう)飯沼(いいぬま)勝五郎(かつごろう)(えが)かれています。勝五郎(かつごろう)十一(じゅういち)代目(だいめ)森田(もりた)勘弥(かんや)(えん)じています。 勝五郎(かつごろう)初花(はつはな)(とも)仇討(あだう)ちの(たび)()ますが、(あし)病気(びょうき)になります。初花(はつはな)箱根(はこね)阿弥陀寺(あみだじ)(てき)滝口(たきぐち)上野(こうずけ)()()られ、(ころ)されます。しかし、幽霊(ゆうれい)となって勝五郎(かつごろう)(もと)(あらわ)れます。そして、(たき)()たれながら(いの)り、勝五郎(かつごろう)病気(びょうき)(なお)(ねが)いをかなえます。

東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)()(うち) 小田原(おだわら) 飯沼(いいぬま)勝五郎(かつごろう)(じゅう)(いち)代目(だいめ)守田勘弥(もりたかんや)



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