製作時期:明治8年。
板元:山清(山崎屋清七)
三代広重描くこのシリーズは、明治前期の東海道各宿駅の風景が華やかな色彩(幕末から明治初期に海外からあざやかな科学顔料が入り使用される)で描かれています。
画面右側には、鳥居の先に、熊野権現(現・加佐登神社)が見えます。行きかう旅人たちの中には、天狗のお面を背中にかついだ金毘羅参りの行者の姿も見られます。画中の文章では、白島塚と誤った記載になっていますが、石薬師から庄野の間には、日本武尊が亡くなって、白鳥となって飛んで行ったという伝説が残る白鳥塚(別名・鵯塚)や源頼朝の弟・範頼を祀る御曹子社(蒲冠者範頼之社)があります。