手前のおどけた表情の人物は、仇討ちの物語『伊賀越道中双六』に登場する飛脚の澤井助平で、仇役である澤井又五郎の家来です。またここでは、助平が茶店の店先にある遠眼鏡で、吉田宿にいる馴染みの遊女が他の客と睦まじくしているのを見て逆上するという場面が描かれていると考えられます。演じている役者は初代坂東三津右衛門で、道化役を得意とした役者でした。
仇討ちの物語『伊賀越道中双六』に登場する敵役の澤井又五郎の家来で飛脚の澤井助平です。助平が茶店の店先にある遠眼鏡で、吉田宿にいる馴染みの遊女が他の客と睦まじくしているのを見て逆上するという場面が描かれています。
演じているのは、初代坂東三津右衛門です。