蓮華座(仏像台座)の最下部を構成する上下二枚の框に永禄八年(1565)の仏像製作、奉納時の銘文がある。「相州小坂郡 大庭庄板戸〔坂戸の誤記〕郷浄光寺」とあって、当時の寺名表記がわかるほか、「大庭庄」は、平安時代の大庭郷、中世の大庭御厨(伊勢神宮荘園)に続く地名。列挙される奉納者名のなかに、藤沢宿本陣家の蒔田家など後の藤沢宿の有力者の先祖にあたる名が確認できるなど、藤沢宿以前の歴史を語る歴史資料として重要な文化財である。
なお、現在安置されている聖観音像は近世後期のものであり、蓮華座の指定に際して、附として指定された。
【銘文1】(最下段) 最大径31.8㎝・高4.5㎝
敬白相州小坂郡/大庭庄板戸郷浄光寺/本尊奉御光臺座たてまつり/造立諸旦那結衆頓證/佛果無疑者也乃至法/界平等利益/當寺ノ看主得譽恵撓/鎌倉佛師中納言/宗翁 (花押)/亍時永禄乙丑年四月一日
【銘文2】(下から二番目) 最大径25.0㎝・高3.4㎝
勧進 檀方源右衛門/富塚善右衛門/椙山六郎左衛門/北村由右衛門/福山□左衛門/端山□左衛門 塩崎/石井□助郎 神崎□□介/蒔田宗左衛門 小関右近介/磯崎又七郎 曽□□左衛門
所有管理者:常光寺