Fujisawa Net Museum

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制作(せいさく)時期(じき):天保(てんぽう)末期(まっき)
板元(はんもと)(しるし)なし

小高(こだか)(おか)(うえ)から見下(みお)ろすように七里ヶ浜(しちりがはま)(えが)かれており、腰越(こしごえ)あたりから()風景(ふうけい)であると(かんが)えられます。わずかに(のぞ)浜辺(はまべ)には、(かさ)(かぶ)り、(つえ)()った旅人(たびびと)(たち)往来(おうらい)する様子(ようす)(えが)かれます。遠景(えんけい)には(ゆき)(いただ)いた富士(ふじ)(えが)かれ、上空(じょうくう)にある朱色(しゅいろ)夕焼(ゆうやけ)のような(おもむき)()せています。
小判(こばん)(こばん)という()さい画面(がめん)にも、(あお)(しゅ)(みどり)()(いろ)がバランスよく(はい)されていることが本作(もとさく)特徴(とくちょう)です。

この作品(さくひん)は「相州(そうしゅう)名所(めいしょ)()()(しま)金亀(こんき)(さん)()()」と2(まい)1(くみ)出版(しゅっぱん)されたもので、ふつう相模(さがみ)名所(めいしょ)()えば、()(しま)()いで七里ガ浜(しちりがはま)画題(がだい)としてとりあげられることが(おお)いのですが、この作品(さくひん)七里ガ浜(しちりがはま)風景(ふうけい)(えが)いたと()うよりは「七里ガ浜(しちりがはま)より()(しま)富士(ふじ)遠望(えんぼう)」というべき構図(こうず)です。広重(ひろしげ)視点(してん)七里ガ浜(しちりがはま)()おろす小高(こだか)(おか)(うえ)から、(とお)水平線(すいへいせん)(じょう)()(しま)富士(ふじ)眺望(ちょうぼう)している()で、あの(うつく)しく()(えが)くように(つづ)七里ガ浜(しちりがはま)は、画面(がめん)下隅(したすみ)にわずかに(ひと)(ある)姿(すがた)でそれとわかる程度(ていど)にしか(えが)かれていません。画面(がめん)中心(ちゅうしん)はあくまでも()(しま)富士(ふじ)です。

七里ガ浜(しちりがはま)腰越(こしごえ)のあたりから()風景(ふうけい)でしょうか。(ゆき)(いただ)いた富士(ふじ)とその上空(じょうくう)(しゅ)のぼかしがあたかも夕焼(ゆうやけ)のような(おもむき)()せ、手前(てまえ)漁家(りょうけ)黄色(きいろ)印象(いんしょう)(のこ)作品(さくひん)となっています。

歌川広重 相州名所 鎌倉七里浜

相州(そうしゅう)名所(めいしょ) 鎌倉(かまくら)七里(しちりが)(はま)

武者絵(むしゃえ)得意(とくい)とした国芳(くによし)により(えが)かれた本作(ほんさく)は「小栗(おぐり)(じゅう)勇士(ゆうし)」という、小栗判官(おぐりはんがん)(すぐ)れた家臣(かしん)(えが)いたシリーズです。説教(せっきょう)(ぶし)では「小栗(おぐり)(とも)毒殺(どくさつ)された家臣(かしん)(じゅう)(にん)いた」という内容(ないよう)(つた)えられています。現在(げんざい)でも、戦国武将(せんごくぶしょう)真田幸村(さなだゆきむら)家臣(かしん)真田十勇士(さなだじゅうゆうし)」の物語(ものがたり)がよく()られていますが、(おな)じように江戸時代(えどじだい)(この)まれた家臣団(かしんだん)活躍(かつやく)物語(ものがたり)主題(しゅだい)になっています。(おに)鹿毛(かげ)(みず)(おけ)から(みず)()姿(すがた)や、甲冑(かっちゅう)使(つか)って(かゆ)のようなものを(つく)姿(すがた)など、戦場(せんじょう)における様々(さまざま)描写(びょうしゃ)()られる(てん)面白(おもしろ)作品(さくひん)です。

小栗(おぐり)(じゅう)勇士(ゆうし)一人(ひとり) 後藤(ごとう)大八郎(だいはちろう)高次(たかつぐ)/後藤(ごとう)兵助(ひょうすけ)助高(すけたか)

制作(せいさく)時期(じき):嘉永(かえい)5(ねん)(1834) 12(がつ)
板元(はんもと):佐野(さの)()

36(まい)(そろい)のうち1(まい)で、(なみ)(たか)(かぜ)()()れる七里ガ浜(しちりがはま)から波間(なみま)()(かく)れする、小動(こゆるぎ)()(しま)とに(はさ)まれて()える(しろ)雪化粧(ゆきげしょう)富士(ふじ)(えが)かれています。(なみ)(たか)泡立(あわだ)(うみ)対称(たいしょう)(てき)静的(せいてき)富士(ふじ)上空(じょうくう)はほんのりと紅色(こうしょく)()まり(とり)()れが()んでいます。七里ガ浜(しちりがはま)稲村ガ崎(いなむらがさき)あたりから()風景(ふうけい)でしょうか、広重(ひろしげ)視点(してん)はあくまでも(ひく)(なみ)(たか)さを強調(きょうちょう)しています。広重(ひろしげ)富士(ふじ)をテーマとした作品(さくひん)には安政(あんせい)6(ねん)(1859(ねん))(かん)(さい)晩年(ばんねん)(さく)冨士三十六景(ふじさんじゅうろっけい)」があります。((のぞ)団扇絵(うちわえ))

歌川広重 不二三十六景 相模七里が浜風波

()()(さん)(じゅう)(ろっ)(けい) 相模(さがみ)七里(しちり)浜風(はまかぜ)(なみ)



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