蔦屋吉蔵版
安政4年(1857年)
江戸時代、道中双六は数多く作られましたが、その中でも特に多かったのが東海道道中双六でした。この「参宮上京道中一覧双六」は、京都に向かう途中、伊勢神宮に立ち寄る形式になっています。右下が振り出しの日本橋、右上が上がりの京都で、真中には富士山。実際の地理とは異なりますが、ダイナミックな構図です。当時の一般的な双六と異なり、マスを並べたつくりになっておらず、また全体が鳥瞰図の形で描かれていることも特徴的で、美術的にも価値の高い作品と言われています。藤沢の近辺では、参詣地(観光スポット)として、遊行寺や七面山(片瀬、現在の龍口寺内)、さらには平塚の先に高らい寺(高麗寺)も記されています。