制作時期:不明。落款なし
喜多川歌政の作と伝えられます。紙本著色六曲一隻屏風で、金地の六曲屏風に七里ガ浜から見た江の島を描き、左方には房総半島もかすかに見えます。
江の島とそれに弧を描いて続く七里ガ浜と丘陵は、南画風の描法が感じられます。七里ガ浜を行く参詣人の男女は浮世絵風、やや人物と背景のバランスがくずれ、画面の広さを十分生かしきれないところがあります。
落款がなく、伝喜多川歌政となっていますが、初代歌政の作品というよりは二代歌政ではないかと考えられます。描法などの比較研究が必要で、結論は今後の研究に委ねられます。